優しい生成り色は、木の色そのまま。
木糸の布の一部には、国内の間伐材を活用して作られた「木糸」と呼ばれる素材を使用しており、硬い木からは想像ができない、やわらかな肌触りとなっています。
「木糸」は、国産の間伐材を使用した和紙糸のこと。
天然素材から作られている「木糸」は、マイクロプラスチックゴミを排出しません。 綿などの天然素材を使用した生地と同様の強度を持ち、さまざまな機能を備えています。よく水を吸い、乾きが早く、敏感肌の方にも安心してお使いいただけます。
軽量
消臭
サラサラ触感
吸水・速乾
UVカット
日本の国土の約7割は森が占めます。さらに、そのうちの4割は、スギヒノキを中心とした人工林が占めています。
人工林は間伐作業を行うことを前提として植えられているため、間伐をせずに放置してしまうと、太陽の光が届かず栄養状態がくなり、森の持つ機能(水源涵養機能・地球温暖化防止機能、土壌流出・崩壊防止機能等)を発揮できない状態になってしまいます。
そのため、成長段階に従って健全な木を残し、森の機能を維持するためには、「伐って→使って→植えて→育てる」という森林の循環を継続的に行なっていくことが大切です。
「木糸」は細かい木片を抽出して加工するため、今まで木材として利用できなかった端材や破片の活用が可能です。 森林を育む過程で生まれる間伐材を原料として作られるため、間伐材を有効的に活用でき、森林の循環を促し、自然環境を守っていくことにつながると考えています。
森林の循環利用はSDGsにおける、下記の4項目と関係しています。
目標6
水・衛生
目標12
持続可能な消費と生産
目標14
海洋資源
目標15
陸上資源
①間伐材を収集
間伐材を収集します。
建材等に利用できない未利用材や、端材を活用します。
②原料チップを作成
集めた木材を細かく粉砕し、小片にします。
この原料チップが和紙の原料となります。
③地球釜による繊維烝解
地球釜といわれる巨大な釜を使い、繊維を蒸解します。
木片から和紙の原料となるセルロースを抽出し、パルプを作ります。
④抄紙加工・撚糸
麻の繊維を混ぜて、抄紙機にてパルプを均一に伸ばし、間伐材和紙の原紙を作ります。
その後、スリット加工で和紙を細かく裁断し、スパイラル状に巻き取り撚糸(ねんし)します。
ここで木糸の完成です。
⑤糸から織物へ
完成した木糸はたて糸、よこ糸の組み合わせで、様々な特徴をもった布を作ることができます。
⑤縫製等
こうして間伐材から「紙」、「糸」、「布」へと生まれ変わります。